精神病について

Hospital_OverView精神病で入院する方は癌で入院する方の2倍

いまや自分には無関係とは断言できない現代病

病気は身体の病気のみではなく、精神病といった精神の病もあります。
身体の病気には多くの方が関心を持ち、自分の健康のためにも理解に努める方が多いのですが、精神の病に関しては、無関心、偏見を持つ方が多いのも事実です。
精神病への関心が高まらない理由の一つに「自分には関係ない」と思っている方が多数を占めているといった事があります。
しかしながら、本当に「関係ない」のかというと、そんな事はありません。
以下は、傷病別にみた受療率です。

「人口10万人を対象とした入院者数」(2005年)

総数
1145
感染症及び寄生虫症
21
悪性新生物
113
血液及び造血器の疾患並びに免疫機構の障害
5
内分泌、栄養及び代謝疾患31
精神及び行動の障害
255
神経系の疾患
76
眼及び付属器の疾患
10
耳及び乳様突起の疾患
2
循環器系の疾患
249
呼吸器系の疾患
62
消化器系の疾患
56
その他
259

これを見ると、その他を除く「入院者数」でもっとも多いのが、「精神及び行動の障害」である事がわかります。精神病で入院する方はは、癌で入院する方の2倍以上に達しています。
精神病の中でよく知られているのが、統合失調症で、日本人の約3%はその予備軍と言われています。
そのため、精神病は非常に身近な病気といっても過言ではないでしょう。
それにも関わらず、精神病があまり表面化しないのは精神病にかかった方の多数が社会から姿を消してしまうからです。

厚生労働省の発表した病床・入院期間別にみた入院患者数の割合では「精神病床」の入院期間は5年以上の方がその4割を占めており他の病気に比べ群を抜いて長い事がわかっています。精神病の実態が見えにくい事の理由の一つに、精神病の方が多くは病院に、悪い意味では「隔離」されてしまう事があります。
(近年では症状によっては長期入院ではなく、早期に社会へ復帰させようという動向もあります)

犯罪にまで発展する精神病者は全人口のわずか2%

各メディア等の影響で、精神病の方を「犯罪者予備軍」と考えている人もいるが、これは精神病の方に対する差別的判断ではないでしょうか。

犯罪白書による、精神障害者等の一般刑法犯罪検挙数においては、精神病の「殺人」と「放火」では割合は確かに高いのですが、他の犯罪はそれほどではない。むしろ「全人口の2%が精神病」と考えると事件を起こす確率は低いと考えられます。

事件に発展する確率が高いのは、精神病の方ではなく「人格障害」と言われる人達です。
「人格障害」を精神病の一つと思っている人もいます。確かに心の問題といった意味では同じですが、これはまったくの別物です。精神病やうつ病は、投薬、治療によって改善する事も可能になってきましたが、「人格障害」は「人格の歪み」が原因となっているので、投薬では眠けを促す効果を与えるだけで、抑制する事は出来ません。

日本では、その治療方法とされるカウンセリングが出来る方がまだまだ少ないのが現状です。
精神病より「人格障害」が重大事件に発展するリスクをはらんでいるのです。
人格障害には、「反社会性人格障害」「境界性人格障害」「自己愛人格障害」等いくつかありますが、反社会性人格障害は、モラルが欠落している人。境界性人格障害とは、対人関係がすこぶる悪く、情動の管理が困難な人。自己愛人格障害とは、他人の気持ちや心の痛みをまったく理解しないで、むやみに威張る、称賛して貰いたがる人を言います。もっとも危険なのは、本人に自覚症状はありながらも、コントロールが出来ないという事です。

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