不正競争防止法の営業秘密保護基準

営業秘密の要件

1 秘密管理性
2 有用性
3 非公知性

営業秘密を保護するための管理の有り方については、「物理的・技術的管理」、「人的管理」、「組織的管理」に大別され、裁判例が示した「ミニマム」水準と、それ以上の「望ましい」水準が設けられています。

1 営業秘密の管理
●自社にとって大事な情報を大切に保護する事
●自社の従業員が、他社の営業秘密を侵害しない事
●企業と従業員とが、共通の意識を持って取り組む事
上記は、企業が自らの強みを明確に意識し、他社が真似をできないような防衛策を講じ、差別化を図る事によって、自社の企業価値を高めるために重要な3つの意義です。

2 管理水準
(物理的・技術的管理)

裁判例のミニマム水準

●自己の営業に関する情報が記載された書面には「秘」の印を押印した上、施錠可能な書類保管用書庫に保管し、同書庫の鍵は、施錠可能な代表者の机に保管している。

●データベースの管理者を、原則としてコンピューター管理を担当する1名の従業者に限定している。

●印字された顧客名簿を、施錠されている保管室に保管するとともに、7年経過後に、原告従業員立ち会いの下に、専門業者に焼却を依頼している。

●事務所に外部の者が訪れた場合には、受付において応対し、社員が応接室に案内することとなっており、カウンター内に本社社員以外外の者は入ることができないようにしている。

●データベースは、会社外部と電気通信回線で、接続されていないサーバーコンピューターシステムにより作成・保管し、日々の業務が終了する毎に同システムに接続されたコンピューターの各端末の電源・サーバーコンピューターの電源を切っている。

望ましい水準

●秘密情報はその他の情報と区分して管理する。

●情報については、秘密性のレベル(「厳秘」「秘」「取扱注意」等)を決め、レベルに応じた管理を実施する

●他社の営業秘密が混入しないように、出所を明示する。

●誰がどの営業秘密にアクセス出来るかを予め特定する。

●営業秘密へのアクセス記録を残す

●営業秘密を記録した媒体は、施錠可能な保管庫に、施錠した上で保管する。
●営業秘密を記録した媒体の持ち出しを制限する。

●営業秘密を記録した媒体を破棄する際には、焼却、シュレッダーによる処理、溶解、破壊等の措置を構ずる。

●営業秘密を記録した媒体が保管されている場所を施錠する。

●営業秘密を記録した媒体が保管されている施設への入退室を制限する。

●事前に電磁的記録に記録されている営業秘密の管理方法やデータ複製、バックアップを行う際などのルールをマニュアル化、システム化する。

●コンピューターやファイルそのものの閲覧に関するIDパスワードを設定する。
●アクセス記録をモニタリングする。

●情報セキュリティの管理者が退職した際には、管理者パスワードを確実に変更する。

●営業秘密を管理しているコンピューターを、何らかの形で外部ネットワークから遮断する。

●不必要なソフトウェアをインストールしない。

●秘密情報を使用、保管していたコンピューターサーバー等のコンピューター機器類を廃棄、譲渡する場合には、データの復元が出来ないように、記録を消去、物理的に破壊する。

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